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Webの公共性

今回はちょっと長文かもです。

ITmediaでちょっと気になった記事を見つけました。

「ブログが就職の「落とし穴」? ググられる学生たち」

就職活動中の学生さんが、「企業の人事担当が就職にエントリーしてきた学生の情報を Googleで調べている」という噂を耳にしたという話から、 実際はどうなのか、企業の人事担当の人がインタビューに答えている という内容です。

この「人事担当者が自社にエントリーした学生の情報を検索する」という可能性は十分に考えられると思います。 ですが、この行為がどうこうといった点には特に言及はしません。

さらに実は、本当に気になったのは「企業の人事担当が学生の事を調べている」という事ではありません。

僕が気になったのは(というより前から気になっていたのですが) 学生さんに限らず、ブログや SNS上などで情報発信している方々が「見知らぬ誰かに見られる可能性がある、ということを認識できているか」という点です。

基本的に Webの世界は公共の場と同じようなものです。

Web上にある情報は、インターネットに接続できるパソコンや 携帯電話さえ持っていれば基本的に誰でも自由に見ることができます。 (パスワードなどで制限している場合はこの限りではありませんが。) これは Webの最大にして普遍的な特徴であるといえます。

このような Web上のブログでプライベートな日記を書くということは、その日記を印刷して街角で配ったり、貼り出したりしているのと同じような事なのです。 一見、Web上で広がる情報は仮想的なものというイメージがあるので、現実世界とは別のものと捉えられることも多いと思います。 しかし、情報を発信する側、そしてその情報を見る側には共に人間が存在しているという点では、 情報伝達の手段が違うというだけで、現実世界となんら変わりがないのです。

ただ、現実の世界と違うのは、その日記が見られる可能性が圧倒的に高いという点です。

先に挙げた例で言えば、街角を配っている日記を読もうとした場合、日記を配っている場所を特定し、実際にその場所までいって受け取りに行かなければいけません。 それに対して Web上のブログであれば、日記の URLさえ特定できれば、インターネットにさえ接続できる環境であれば、いつでもどこでも瞬時に日記を見ることができます。 さらに、Googleなどの検索エンジンなどを使う事で、URLの検索も容易に行えます。

こうした Webの特徴を、Web上で情報発信を行っている方々がきちんと認識しているか、少し気になっています。

最近、ブログなどが「炎上する」という話題をよく目にするようになりました。

炎上とは、ブログなどで書かれた内容に対しての(多くは批判的な)意見が殺到し、 ブログが機能しなくなったり、閉鎖、またはアカウントの削除(SNSの退会など)に追い込まれるような状況をいいます。 (ちょっと説明がずれていたり、もっと厳密な定義があるかもしれませんが、ここでは置いておきます。)

この集中砲火的な炎上という現象自体がよいか悪いかという議論もありますが、 それ以前に炎上した例の中には誰かの悪口や法に触れるような行為など、明らかに非難の的となりそうな内容のものも見られます。 また、ブログの中には乱暴な表現や攻撃的な口調で書かれた内容もまれに存在します。

こうした内容は(その内容自体が良いか悪いかはまた別にして)、友人同士などの仲間内では理解されるかもしれません。 しかし、何も知らない第三者が見たときには、人にもよるかもしれませんが、多くの場合あまりよい気分は与えないのではないでしょうか。 それを認識した上であえて書いているのであれば、特に言及はしません。 ですが、もしも先に挙げたような Webの公共性について認識が出来ていないで書いているとしたら、 それはいわば無意識に不特定の第三者にケンカを売っているようなものですから、改めたほうがよいのではないかと思います。

最初に挙げた「人事担当者がエントリーした学生のことを調べている」というのも、Webの特徴を認識できていれば可能性は思いつくのではないでしょうか。 その点を踏まえていれば、仮に人事担当者に見つかったとしても問題にはならないように、 記事の内容を気をつけたり、実名を伏せたり、見る人を友人に限定した SNSにしてみたり、などといった対策を考えることができるかと思います。 (企業側の対応にもよるかもしれませんが・・・)

繰り返しますが、Web上の世界は公共の場と変わりがありません。 その先には、不特定多数の第三者が多数存在し、誰もが自分が発信した情報を見に来る可能性があるのです。 最低限この点を常に認識し、自分の情報をどのように伝えたいのか、どのように伝わるかを考えながら情報発信していくことが大切ではないかと思います。

なんだか長いわりにまとまりのない文章になってしまいました...そもそもこの記事自体が伝わるかな。 まだ整理し切れてない点もあるので、また機会があったらこの話題に触れるかもしれません。

であ、また。

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ちなみに3年近く前の就職活動の面接の時、「うちの社内に TepaEditor使っている人いるよ」と言われました...(結局その会社に就職したのですが) 実際こういう事もあったりするのです。。

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2006年10月26日 23:36に投稿されたエントリーのページです。

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